マインドフルネス
マインドフルネスの始まりは1980年代にまで遡ります。仏教をルーツとする東洋の瞑想法を西洋科学に取り入れ、宗教性や形式のない、よりシンプルな方法として確立されました。創設者であるマサチューセッツ大学のジョン・カバット・ジン氏は、マインドフルネスを「意図的に今この瞬間に、価値判断をすることなく注意を向けること」と定義しています。
マインドフルネスは特定の行動ではなく、忍耐や感謝、許容といった重要な概念を原則とする態度と存在状態を指します。
勘違いされやすいのですが、マインドフルネスとは「いつもポジティブであれ!」というメッセージとは異なります。人生の中にあるネガティブなものをポジティブとすり替えることを目的として行うのではなく、むしろ、それがどんなものであろうと、今この瞬間に存在するものとして認識するのです。不快感がある時に「全然大丈夫!」「これも必要なもの!」などと自分に言い聞かせたり、信じ込ませたりするのはマインドフルネスではありません。ただ「今私はなんとなく嫌な気持ちになっている」と気づき、その状態をも認めてあげる。これが目指すアプローチです。マインドフルな状態でいるためのトレーニングとして用いられることが多いのが「瞑想」です。